作品 T_06 : モノバンド再生検波受信機

<製作履歴>

2021.05.23
当該投稿における代表画像 当該投稿における代表画像  再生+レフレックス回路の実験をしました。
結果はビミョーでしたが、これで最終形とします。
■桐島、79やめるってよ
 モデレーターの寺西様から教えていただいて、レフレックスはまだまだ工夫の余地があることがわかりましたが、どうしてもやってみたかった、再生+レフレックスの実験をしました。
といっても検波側プレートから再生コイルと豆コンにつないだだけです。
再生コイルのインダクタンス不足で、並四コイルは諦め、フェライト棒に巻くことにしました。
この方が微調整が効いて便利ですね。
再生回路のように分離が良く、レフレックス並みに音質が良いことを
期待したのですが、レフレックスの分離の悪さが、やや再生で救われる、という程度になりました。
再生豆コンを回していくと、混信していた局がスーッと消えていくのですが、
同時に再生ラジオの音が入ってきます。
電車で隣の人のイヤホンから漏れてくる、あの音です。
形だけマネしてもダメですね
2021.05.18
当該投稿における代表画像 当該投稿における代表画像  レフレックス回路の実験をしました。
音質は良くなりましたが、分離が悪くなりました。
■79哀史(その3)
 迫力の重低音、伸びのある高音とビブラート。
オレはヴィルトゥオーソならではのサウンドに陶然と身を委ねていた。
聴いているのは三遊亭圓歌「中沢家の人々」だ。
母親がやかましいと言い始め、親父もやってきて、お隣さんの迷惑だよ、よしなよ、
とうるさいから、オレがニッコリしてボリュームを最大にすると、二人の声が消えた。
ノイズキャンセリング、ってたぶんこれだよ。
再生検波からレフレックスに変え、AMの音ってこんなにステキなんだと驚くオレ。
隣家に詫びに行く足取りも軽い。
持っていく菓子折は泉屋のクッキーか鎌倉の鳩サブレ。
どちらにせよ、どうぶつビスケットを添えるのがコツだ。
隣家のガキの好みは熟知しているオレ。
「お兄ちゃん、ありがとう」というガキの微笑みが楽しみだ。
回路はブレッドボードラジオさんhttp://bbradio.sakura.ne.jp/
からいただいてきた。
オリジナルは五極管6BH6。
三極管は、サプレッサグリッドが無いから高周波増幅はできないとネットで読んだが、
79でもよくわからんが鳴る。
何しろ、カソード抵抗が小さいから、共通カソードである後段のバイアスはごく浅く、でかい音が出る。
再生検波独特のキイキイともオサラバだ。
独特?
いや違うね。なんか馴染みのあるキイキイだよ。
そうだよ、サキちゃんと銀座松屋のヴィトンに行ったときのキイキイだよ。
ド派手ムラサキのバッグが展示されていて(実話)、サキちゃんが欲しがったんだよ。
オレが止めに入り、サキちゃんが暴れたときのキイキイだよ。
これも世のため人のため、オレはすかさず動画を撮ってアップしたのだ。
「#ヴィトン #サキちゃん」で検索すればヒットするので見てほしい。
いずれ皆さんの彼女奥様姉妹も、ド派手ムラサキのヴィトンを欲しがる時が来る。
ヴィトンを甘く見てはいけない。対策を練っておくのをオススメする。
しかしまあ分離が悪い。
民放の周波数が上のほうに集まっているのはなぜだろう?
テイラースウィフトと乃木坂46がハモる。
グリッドバイアスを深くすればよいのだろうか。
桐の箱に入れ、聖徳太子専用ラジオと墨書する。
そろそろ夏。
千疋屋でメロンやシャインマスカットとならんでお中元に喜ばれ…
と思ったが、
母親が「それうるさいし、もっと甘くないと売れないわよ?」
と珍しくスルドイことを言い、オレはアホだと気が付いた。
そうか重要文化財として文化庁に届けるべきなのだ…
シャーシが混んできたので、出力トランスとスピーカは外に出しました。
2021.05.08
当該投稿における代表画像 当該投稿における代表画像 ■79哀史(その2)
79、と書いて七つの苦労。
オレは天性の美貌のため、渋谷や六本木を歩くとタレント事務所のスカウトがうるさくて苦労しているのだ。
サキちゃんは「またバカ言ってるー、あれ宗教だよ」というが、
オレ、サキちゃんのそういう天然なところに惚れたんだよね。
まあ惚れた男の弱み、オレの芸能界デビューはちょっと先にしておくか…
規格表では、UZ-79の最大プレート電流は90mA、出力は8Wもある。
オレの並四トランスは火を噴き、オレの家は全焼、
オレは勘当され路頭を迷い、サキちゃんが去っていく…イヤだ。
深ぁーいバイアスをかけねばならん。
どれくらい深いかというと、オレのフトコロぐらい深い。
だからねサキちゃん、心配しないでオレのフトコロに飛び込んでおいで…
79がA級増幅に使えると書いてあるのはRCAだけ。
それでは皆さん、RCAのEp-Ip線図を読んでみてほしい。
どうだ、読めないだろう…(笑)
活字が潰れているし (*)、だいいちオレのフトコロも書いてない。
このプレート電流はなんなんだ?
無信号時か一桁違っているのか?
オレはテキトーにバイアスを決めねばならん。
おのれRCA…ユーザーフレンドリーとか感じられないんだよねー。
動画解説サイトをネットにアップしとくとかさ。
オレらZ世代なんだぜ?
しかし用意周到なオレ、準備は万端。
オレの背後には家族全員が消火器をもってスタンバイ、火災保険もばっちり。
オレはスイッチを入れた直後、ひとりで玄関へダッシュ、待機しているフェラーリへ。
隣にはサキちゃんがいて、火を噴く家を後に、めくるめく愛の逃避行が始まるのだ!
(危険性を知っていて火事を出すと科料になるらしい…)
なんかラジオより愛の逃避行の方が楽しくない?
北陸秘湯めぐりとかね。
フェラーリ屋と価格交渉するあいだラジオつくるけどさあ。
抵抗負荷では鳴らないので、トランス負荷に。
検波側のプレート電圧84V→238Vでだいぶ変わりました。
*追記2021/05/08 寺西進様よりご指摘アリ。バイアス電圧は上から0V、-0.5V、−1.0V、と0.5Vきざみで読めるそうです。(汗)
2021.04.24
当該投稿における代表画像 当該投稿における代表画像 ■79哀史
「ああ、飛騨が見える…」そうつぶやいて政井みねは静かに目を閉じ…
って、ち、違うーっ!、オレ、悲しいの苦手だし!
だいたいそれ女工哀史じゃないし「あゝ野麦峠」でしょうが!
「アータ、またフラれたの?今度で79人目?懲りないわねぇ…だいたいアータにサキちゃんはムリ」
そ、それも違う―!
いくらオレでも2ケタはいってないし、サキちゃんにはまだ告白してないし!
なんなんだオレの周囲はこんなやつらばかりで。
まあ類は友を呼ぶって言うしな…
これはST管UZ-79でラジオをつくろうという、オレのなかではマトモな方の企画なのだ。
今は通販専門だが、アキバに店舗があったA店。
百円コーナーを物色していたオレに「ハイ、〇万△千円ですね!」という耳を疑う声が飛び込んできた。
キミ、〇万△千円って…
ふ、太い…
太客は店長のおじさんにコーヒーを入れてもらい、なごやかに談笑している。
ああこれが常連さんってやつかあ…。
オレは「79」を見つけた。ゼニス、しかも元箱入りNOSのようだ。
ネット耳年増のオレは、76、77、78、と「7」で始まれば間違いは無いと信じている。
どんな球か全然知らないが、オレはレジに向かった。
おじ「これはどこにあったの?」
オレ「ひ、百円コーナーです!」
おじ「まあ何でもいいや、無くなれば」
なんという塩対応であろうか。
しかたない、あちらは〇万△千円、こちらは百円だ。
おじさんは「伝票書くのにもカネがかかる」などとボヤきながら、それでもプチプチに包んでくれた。
うーむ。同じ真空管なのにこれほどの差があるとは。
オレはふと気づいた。
ハイハイ、これが格差社会ね?
人間社会と同じように、球社会にも格差が…オレはその底辺を… だがちょっと待てよ? オレ、来週サキちゃんと新宿のパークハイアットでフルーツパフェを食べる予定だから。
サキちゃんの方にお金かけるんだから。
おじさんとコーヒーを飲むのと、サキちゃんとパフェを食べるのは?
…ひょっとして…オレの勝ち?
でも告白してフラれたら勝ちどころか…泣。
だいたいこの真空管は使い物になるのか…泣
帰って調べてみると、79は双三極管のようである。
ゼロバイアスで使うB級専用管。
しかーし!
それなら、片ユニットで検波、もう片ユニットで増幅すればスピーカーが鳴るかも!
む、これ、カソード共通でした。やられたあー。
検波のグリッドリークはどうつなげばいいのだろう。
結合して発振したりしそうだが、んー仕方ない百円だし。
とにかく回路図書いてみました。
こんなのでいいのでしょうか?
「アータ百円だからって飛びついて百円のために苦労するとか、それは安物買いの」
う、うるさーい!
2021.04.17
当該投稿における代表画像  みなさんの助言いただいて並四コイルの問題が解決したので、少し進みました。
プレート電圧を定格ギリギリの298Vまで上げ、グリッドリーク抵抗は小さめ、スクリーングリッド電圧を細かく調節すると、
 AFN 810kHz
 TBS 954kHz
2局だけ、まあまあの音量でスピーカーが鳴りました。
6C6と6D6の規格表を見ますと、いわゆる「三結」にすると50%ほどgmが高くなります。しかし、スクリーングリッド電圧を50V以上にすると、だんだん再生が起きなくなります。
スクリーングリッド電圧を高くして「三結」に近づけるとgmは高くなるが、再生は起こらないから、それが再生検波管としての限界になるのでしょうか。五極管が全てがそうではないようですから、わかりませんが。
さて、大事な6C6と6D6は酷使したし、シャーシは穴だらけになったので、分解して次へ……行けるのでしょうか?
アータ。
なんとかしなさいよアータ。
いつもラクすることばっか考えてるアータ。
だからアータは彼女にふられてばっかだし。
だからアータの引くおみくじは末吉ばっかだし。
だからアータの趣味は…
だからアータの人生は…
(続)
2021.03.07
当該投稿における代表画像  6C6単球ラジオで試しています。
再生が起きないスター並四コイル(左側)が問題です。
豆コンに並列に100pFのコンデンサをつなぐと再生がかかりますが、電波の強い局では絞り切れないので、ピギャー!でNGです。
右側の「あさひ通信」というナゾのメーカーの並四コイルではスムーズに再生が起きますが、こちらはボビンが紙製で端子周りが焦げます。
再生コイルのインダクタンスを測ってみると、
 スター  :25.2μH   あさひ通信:32.3μH
30%以下の差ですが、ずいぶん違うものです。
仕方なく、スターの再生コイルをほどいて巻き数を増やしました。
Φ0.2のPEW線は扱いづらく、汚くなりましたが、
これでイヤホンはまとも?に鳴ります。
スター製の出来が悪いのでしょうか、そんなに個体差があるのか。
目標はスピーカーで聴けるようにすることです。
 ・gmの大きな球に替える(6Z-P1、41、42)
 ・複合管(79、6f7)に替える
 ・レフレックス回路に再生を追加できるか?
を試してみたいと思います。
2020.12.31
当該投稿における代表画像  みなさんこんにちは。
まだ勉強中で、ST管ラジオの製作記事を探しています。
「初歩のラジオ」しか知らないのですが、他にありましたら、ご教示お願いします。


t_06_hist.htm