単球AMラジオコンペ 応募作品と評価結果 (作品番号1a)
最新改定 2018.May.14 単球ラジオコンペ事務局
作品要旨
作品説明
写真等
回路図
評価等
<作品要旨>
宮沢さんの高いgmをもつ 8608によるレフレックスラジオです。
以下に当該作品の製作者から提供された作品説明等を掲げます。
<作品説明> 作品番号 1a
1.作品名:温故知新ラジオ
2.製作者:宮沢 強(JA0VI)
3.方式名:AGC付きレフレックス
4.仕様:
供給電源/AC100V
真空管名 8608
5.回路構成: AGC/MGC付きダイオード検波レフレックス
6.操作要領:
操作要素/
POW ON/OFF(電源入切 左のトルグスイッチ)AGC・MGC切替え(右のトグルスイッチ)AFGAIN/音量(右のツマミ)MGC /マニュアル
ゲイン調整(左側のツマミ) 主同調(バーニアダイアル)
操作要領/
「アンテナ入力」 裏面の黄・黒の端子・・黒はグランドレベル
「スピーカー出力」裏面のRCA端子
「AC電源入切」 電源スイッチとパイロットランプ(LED)
「同調操作」バーニアダイアルで選局
「音量調整」 右のツマミで任意に調整
「AGC/MGC」受信テストの時はMGCに切り替え、MGCを右に回し切り
7.その他 (製作者特記)
1TUBECOMPはまさに哲学的な競技で、近年開発されたシートビーム偏向管を使ったり、ハイgmの球を使ったスーパーヘテロダイン方式を除くとすでに研究者の方々が研究しつくされていて、私の手に負える物ではないと思った。
しかし良く考えると、ラジオの部品の中で一番大きく変化、性能向上されたものは真空管に他ならず、最高の性能の真空管を使用してこのコンペに参加しようと考えた。私の記憶を紐解くと、H/Pのシンクロスコープのプラグインユニットに使用されていた8608を思い出した、
この球はgmも高く(46mモー)フレームグリッドタイプで、半導体にバトンタッチ寸前に作られたと思われ、ビデオアンプや測定器に多用されたと思われる。形状はトッププレートのためシングルエンドの球に比べ使い易い(6L6と807の違い)と思われた、このハイgmの球を使いこなすには、寄生発振などが起きやすいと想定し、プレート、グリッドにはパラ止め、フェライトビーズを挿入し、勿論Cpgの中和をとるためにプレートより入力の同調回路のコールド側に戻し、そのためバリコンのローター側はグランドより浮かせている。
多分制作の困難さは、4CX1000AのGK動作リニアに匹敵するだろうと予測したが、杞憂で終わった。
配線はアース母線方式として雑音の混入を極力押さえ、かつ真空管はマイナスの直流点火とした、その−6Xの電圧はMGCの電圧と共有としていて、AGC/MGCのスイッチによりCgの電圧を可変させ、感度調節も出来るようにした。
アンテナコイルの性能の良し悪しが受信性能に多大な影響を与えると考え、Qメーターを作りコイルの優劣を見たが、最終的にリッツ線使用のソレノイドとなった。検波器の出力をマイナスで出して、AF成分をトランスからグリッドに、そのトランスのコールド側に平滑された検波電圧を重畳させAGCと洒落込んだ。AGCの効きを良くするため、Sgの電圧はツェナーダイオード(140v)で安定化させてある、試験の時はAGCをOFFとしてMGCを右に回し切り、Cg電圧を0Xとする。
同調指示としてマジックアイを付けたが、これを真空管とカウントされたらマズイ(2TUBE)となるため、裏面に9ピンのソケットで出して機能停止することにした(常時働かない)。昔5球スーパーを作った時のマジックアイの閉じ方を思い出すと、1球で!と思うほど閉じる。
・このようなシンプルな機器は、使われる部品により性能が著しく変わると思われたため、吟味した部品としては
コイル・・・ソレノイド、ダイアモンド巻等を制作、Qメーターを作り測定し、最終的にリッツ線のソレノイドとなった。
バリコン・・ローター側のアースベロの接触抵抗を意識して、二連バリコンをアースから浮かせ、スプリッドステータータイプとしたが、容量が半分となり、同調範囲を広くするために、コイルのインダクタンスの増加、切り替えスイッチなどでメリットが無いためヤメタ
TG‐TP同調・選択度、利得の増加を狙い、採用してみたが、二連バリコンを一個で済ました所、発振で手に負えず、バリコンを二個にしてダラーで二連としたが、思ったほど選択度も良くならなかったので止めて4mhのRFCで済ませたが、このRFCははアルミのIFTケースに収め他の部品との結合を極力抑えた。
OPT・・・真空管用のOPTが入手困難なため、この頃はヒータートランスで代用する方法がとられているが、所持しているトランス全部を鳴き合わせをした所、電源トランスはそれなりの音しか出ない事を再確認し、シールドされたOPTを採用した。
PT ・・・リーケージフラックスを防止するためのPTを採用した、そのため電圧が高すぎたと思う。
<写真等>
当該作品の製作者から提供された写真です。 補助的な説明は事務局によるものです。
写真1: スピーカとラジオ本体は分離構成です。
写真2: リッツ線の大型単層ソレノイドコイル、凄いです。
写真3: 穴あきのシールドを被ったのが真空管8608です。
写真4: シャーシ短辺に顔パネル、そしてバーニアダイアル、とても懐かしいですね。
<回路図>
<評価等>
本項内容は、5月下旬に追加します。
改定来歴:
2018.May.14 レビュー結果反映、回路図差替え
2018.May.08 レビュー結果反映、回路図差替え
2018.May.05 レビュー結果反映、回路図差替え
2018.May.04 レビュー結果反映
2018.May.02 作品製作者へのレビュー用
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