単球AMラジオコンペ 応募作品と評価結果 (作品番号 8a)
最新改定 2018.Apl.30 単球ラジオコンペ事務局

作品番号8a 写真1小 作品番号8a 写真2小 作品番号8a 写真3小 作品番号8a 写真4小
作品要旨 作品説明 写真等 回路図 評価等

<作品要旨>

 重原さんの 7788によるレフレックスラジオです。 見るところ満載の作品です。
 以下に当該作品の製作者から提供された作品説明等を掲げます。

<作品説明> 作品番号 8a

1.作品名:DaiLex-1

2.製作者:重原 大蔵(JA2VWM)

3.方式名:μ同調式5極管レフレックス

4.仕様:

 供給電源/AC100V
 真空管名/7788

5.回路構成: 回路図参照

6.操作要領: ( )内は銘板記号です。

操作要素/

 電源入切、音量(POW-VOLUME)S付きボリュームつまみ/ 主同調(TUNING)大きなツバ付きつまみ/ 出力同調(RF-TUNING)/ AVC入切 (ON D-AVC OFF)中央のスライドスイッチ/

 外部スピーカージャック(EXT.SP)/ローインピーダンスアンテナ入力 (LO-imp ANT)パネル右端BNC接栓/ ハイインピーダンスアンテナ入力(HI-imp ANT)シャーシー後部ターミナル

 Sメーター(S-METER)パネル中央のインジケーター指示計/ Sメーターゼロ調整ボリューム(S/M ZERO)シャーシー後部つまみ無しボリューム/ 

操作要領/

 「アンテナ入力」、ローインピーダンス同軸ケーブルはBNC接栓(LO-imp ANT)、ハイインピーダンスリード線などアンテナは後部ターミナル(HI-imp ANT)にいずれか1つ接続する。アース線の接続は不要。

 「AC電源入切」、(POW-VOLUME)時計方向で電源電源オンとなりSメーター照明が点灯、反時計で電源オフ。

     「同調操作」、(TUNING)主同調つまみは反時計方向に回すことで同調周波数は下がり時計方向で周波数は高くなります。主同調と出力同調は連動していない為、主同調周波数と出力同調周波数が大きく異なる場合何も受信できない場合がある。
 例えばNHK第一(東海地区729khz)を受信したい場合、出力同調つまみを700付近に合わせ主同調つまみで受信する。選局周波数は出力同調つまみ表示の周波数となります。 

 主同調(TUNING)つまみと出力同調(RF-TUNING)でSメーター指示が最大になるよう調整する。

 「AVCの入切」、DタイプAVCのためアンテナ入力信号が一定以上ある場合AVCが作用する為、通常受信時はONのままとする。同調回路やトラッキング調整、感度測定など調整時OFFとする。 

    「音量調整」、音量ボリューム(POW-VOLUME)つまみで任意に調整します。

 「Sメーターゼロ調整」、アンテナ接続を外しメーター指示がゼロになるよう(S/M ZERO)ボリュームで調整する。時計方向で指示は下がり逆方向で上がる。

7.その他 (製作者特記)

 「予備実験」当初は5極管 自砺発振スーパーレフレックスを計画 周波数変換とA級増幅は共有出来ないと判断。追試として変換は外部DBMダイオードバランスドミキサーとし5極管で局発、IF増幅、、オーディオ増幅の3機能レフレックスを試作したが出力レベルが小さくスーパー方式を断念し代表的レフレックス方式をベースにさらに性能を高めるための工夫をし現状の形となりました。

   「本機の特徴」

 真空管:高増幅率を得るため  7788 E810F  gm=50mモー Ipは35mAとスピーカーを鳴らすのには十分と判断。

     μ同調:利得と選択度を高めるための手段 アンテナ同調は2連式μ同調とした。μ同調は12mmφボビンにリッツ線を60T巻き、高インダクタンスを得るため巻き線の外側を円筒型コア(ノイズ対策用通称パッチンコア内径13φ)被せてポット型とした。スライド部コアはバーアンテナ用コア10mmφを切断して利用、主同調(TUNING)シャフトと連動、フルストロークで20から400μHとなった。300PFを繋ぐことで480から2000KHzの同調幅をカバー可能であるが出力同調は400PF単連バリコン同調であるため結局受信周波数はBC帯550kHzから1600KHz付近となった。

 AVCとSメーター:夜間の強電界受信(NHK第一)で受信音にひずみを生じるための対策。弱電界受信時はAGCは効かないD-AVCとした。D-AVC構築のために独立したAVC信号とする必要から包絡線検波の直流成分はコンデンサーでカット、AVC開始電位はカソード電位を抵抗分圧とした。Sメーターを振らす信号は電源平滑フィルター抵抗を一辺とするブリッジを構成、プレート電流変化による不平衡電位をメーター指示としています。

 使用部品:パネル、シャーシーは手持ちのアルミ板を利用、電源トランス以外はジャンクパーツで間に合いました。真空管はW製業務無線機から保守用で眠っていたもの。

 音響改善に低音成分不足を補いたくスピーカーとパネル間に市販の金属製筒を利用。

 「トラブル」2連μ同調は5球スーパー用に作ったユニットでもともと2つのコイルは裸状態でした、入出力同調で製作をスタート、強烈な発振でコイルをシールドケース入りとしたが解決できずアンテナ入力複同調用に変更。
 結局出力側はコイルを自作、VCを使うはめになりその意味でμVCハイブリッドです。

 製作段階の最大の難題は発振トラブルでした。入力出力の隔離と容量隔離、電磁隔離、共通線の距離、ボンディング、ワイヤーのシールド、ツイスト、デカップリングコンデンサー等々対策実施。

 「今後の課題」μ同調ユニットの3連式のトラッキングレスとすることで操作性を良くする。μ同調の大きいインダクタンス可変幅を生かして多バンド化してみたいです。


<写真等>

 当該作品の製作者から提供された写真です。補助的な説明は事務局によるものです。

写真1: 正規の販売製品のようですね。
作品番号8a 写真1
写真2: ともかく機構がすごい。 見ているだけで楽しくなります。
作品番号8a 写真2
写真3: スピーカがスプリングで押しつけてあるんですね。
作品番号8a 写真3
写真4: 内部配線や部品配置が綺麗です。 真空管ソケットのシールド板がとても印象的です。
作品番号8a 写真4

<回路図>

作品番号8a 回路図


<評価等>

 本項内容は、5月下旬に追加します。


改定来歴:
 2018.Apl.30 作品製作者へのレビュー用



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