ビスケークロスアンテナは上側に位置する挟角が小さめの半波長インバーテッドVアンテナと その下側に位置する水平ベントダイポールからなります。 2つの出力は単純に一方のみが受信機に入力され合成はされないので、非接続側の給電部は開放状態と見なしシミュレーションモデルでは独立した2つのアンテナとして扱います。 なお、アンテナ線材はΦ2mmの単銅線とします。 左図の出典: Die Metox-Affaire http://www.cdvandt.org/Metox.pdf |
ブリッジ(艦橋)に設置されたビスケークロスアンテナの代表的な写真がこれです。 潜水艦の基本構造から恐らくブリッジの天場のハッチにつながる縦梯子にでもアンテナ方向を変えられるようアンテナ支柱を固定したと思われます。 写真の出典: German U-Boat http://www.uboataces.com/radar-warning.shtml |
Uボート自身は波長の数倍の長さからなる鋼板面であり自由空間にあるアンテナとしては扱えないのですが ブリッジ頂上面(天場)に近い位置に設置されていますので 天場面を波長に比べ十分短い間隔のワイヤグリッドモデルとして扱います。 厳密にはブリッジ立面全周・海面上のデッキ・艦艇から海水への電導パスまでも扱う必要がありますが 支配要素はブリッジ天場での反射だと判断できます。 具体的には海面レベル(SWL)+5m高さの位置に 艦艇長手方向3.6m×艦艇幅方向2mの長方形鋼板があり、その中央位置上方空間にビスケークロスアンテナが位置する格好です。 |
逆V、垂直指向性 | 逆V、水平指向性 (Y 0degがバウ方向) |
ベントDP、垂直指向性 | ベントDP、水平指向性 (Y 0degがバウ方向) |
逆V、垂直指向性 | 逆V、水平指向性 (Y 0degがバウ方向) |
ベントDP、垂直指向性 | ベントDP、水平指向性 (Y 0degがバウ方向) |