送信機内部です。 3本のUY-807Aで構成されています。 小さい方のコンパートメントが RF発振段で自励発振のVFO、 ハートレー回路です。 大きい方のコンパートメントはRF出力段とAM変調回路です。 左の写真は 大きい方コンパートメントの近接で もっとも目立つローラインダクタがRF出力段のプレート負荷です。 ローラインダクタ部にスプリング保持で亀の子で乗った部分は、ローラ駆動で動いた摺動子のリニアな位置を 低ピッチのスパイラル溝の円筒カムにより軸回転角に変換し操作面に表示するメカです。 下図が送信機部の回路図です。 発振段・出力段ともにグリッドラインに直列に入ったRFチョークは、UY-807Aの入力容量に対する位相補償で動作の安定度を高めてます。 |
筐体3面の角部近くが給電位置(大地から1.2m高さ)、青い丸が回路図で「空結」と書かれたリアクタンス補償用バリコンで、アンテナシミュレーションにおいては このバリコンを含めアンテナとして扱っています。 アンテナは半波長、アンテナエレメントのワイヤは 他のケースを含め Φ2mm、裸銅線 です。 赤線が電流振幅分布を示します。 (2)のL型アンテナのケースを含め地上設置なので大地の反射影響を含んだ計算結果です。 |
50MHzでのアンテナインピーダンスは、1494+j0.28 オームで 、リアクタンス補償のバリコン容量は9.1PFです。 下左図: 垂直指向特性です。 対航空機用途ですから天頂方向のヌルは不都合な要素となります。 下右図: 水平指向特性です。 全周一様な特性です。 |
赤線が電流振幅分布を示します。 |
50MHzでのアンテナインピーダンスは、1641+j0.59オーム 、リアクタンス補償のバリコンは16.4PFです。 下左図: 垂直指向特性です。 水平張部があることで天頂方向までカバーできます。 下右図: 水平指向特性です。 アンテナエレメント末端方向(X軸+側)で少しゲインが落ちていますが 実用上は問題ないと思われます。 |
このL型形態は コックピットから複葉主翼の上側にワイヤを立ち上げ 更に垂直尾翼天端部に索でワイヤを引っ張った成状です。 機体は木製ですので自由空間条件としています。 赤線が電流振幅分布を示します。 |
50MHzでのアンテナインピーダンスは、1729+j2.16オーム、リアクタンス補償のバリコンは11.9PFです。 下左図: 垂直指向特性です。 一様な特性です。 下右図: 水平指向特性です。 コックピットからみて主翼端方向に比べ エンジン方向と尾翼方向でゲインが落ちますが実用性はあると思われます。 |
赤とんぼの機体胴部に 垂直3mの竿竹は立てられないので架空の想定となりますが、結果は こんな感じです。 機体は木製ですので自由空間条件としています。 |
50MHzでのアンテナインピーダンスは、1494−j0.26オーム 、リアクタンス補償のバリコンは 9.9PFです。 下左図: 垂直指向特性です。 対地上通信用途ですから 機体Z軸方向(天頂軸)+−のヌルは不都合な要素となります。 下右図: 水平指向特性です。 全周一様な特性です。 |