最新改定 2007-Dec-2
HT-1アンテナ整合の改善
   ビレッジラジオと呼ばれるHT-1は、30〜40Mcの範囲で水晶制御1波のAM送受信機ですが、バンドプランに適合した28.9MHz等で再調整すると、アンテナ整合が悪化し、俗に言う吸い込みが悪くなります。 そこでローディングコイルを付加するのですが、よくアンテナ周りの機構を眺めてみると、簡単に取り替え可能なローディングコイルの付加を意識した構造があります。 これを活かして、おそらくオリジナルの設計者が意図したであろう交換可能なローディングコイルを製作・実装し、簡単な評価をしてみました。(JA1ENC)

<関連構造>
■電源電圧対出力特性■
   写真の右側がHT-1の上になります。単純にロッドアンテナの下端からケース内部に配線を引き入れるにしてはリッパな構造です。 HT-1は米国が秘匿でベトナム村民に配った廉価な無線機ですから、意図もなくこの様な凝った構造を採った筈がないと推測できますので、ここはローディングコイル用のポケットだったと思われます。

  この大判

<付加ローディングコイル>
■構造■
  真鍮棒は上の写真のHT-1オリジナルの接続ロッドです。 これがポケットに挿入され、被り込むようにロッドアンテナの下端の黒クロムメッキなしの外周が接触します。
  下のコイルが本題の付加ローディングコイルです。 両端面が電気回路として接触しますし、ロッドアンテナ側はアンテナ下端が端面の上を滑る必要がありますので、ビスは丸頭である必要があります。
  この大判

<効果計測>
  東京都内にて約1Kmの距離で、効果計測をしました。 相手受信側の機械は、IC756+逆Vマルチバンドアンテナです。
 IC-756への信号強度は
        HT-1 オリジナルのまま :  S8.5
        HT-1 ローディング付  :  S9+10dB
10dB強信号強度が強く、本ベースローディングが有効であることが分かりました。

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