最新改定 2007-Nov-24 |
RT-77受信部真空管のSS化(1/2) |
昔聞いた電池管使用のHF受信機(GRR-5)の何とも言えないS/N感が
忘れられずRT-77を購入し、たまに動かしていましたが2006年3月頃、
JA3ANF局からRT-77の受信部を半導体化した記事を見せて貰いました。
あまりお薦めは出来ない話ですが、ご紹介します。 最初に使用したFETは、Wの局のオリジナル記事の2N4416Aの代わりに 2SK125とJ310を使用。 結果、オリジナル回路定数では何となく動作はしてるみたいですが、 受信機とは言えない状態。Wの局の記事では、一部本体回路を修正し、そのまま差し替え可 の様でしたが、当局のものは全くNGと言っても良い状態でした。 球とFETとでは、電極間のストレー容量かなり異なるので、ただ差し替えたのでは 駄目に決っています。FETの方がD-S間静電容量が球より大きいので、全ての 同調回路再調整が必須の筈です。 そこで、回路定数を見直し(FETは全て2SK125に変更)と全ての同調回路再調整 を実施した結果、何とか正常に受信出来る様にはなりました。 画像の真鍮製のシールドケースはJA3ANF局製で、この球代替品は「真鍮管」と 同局が命名されました。 ピリケン頭で真鍮管の抜き差しやり易いものです。 改造機では、電源は1.5V約1mA程度と27V約6mA程度、A電池及びC電池については、 A電池(+1.5V)は必用、各真鍮管のGND、本体のGNDの1番ピンでは無く、 +1.5Vが加わる7番ピンになっています。これは、各真鍮管のゲートに、−1.5Vの固定バイアス を与える為か?。C電池は、V6のFETが−4.5Vのバイアスではカットオフ領域になる模様で、 アンプゲインが低下してしまいますので使用しません。 でソリッドステート化後の受信感度ですが、オリジナルの体力測定をしていなかったので 不明です。 このソリッドステート化は、全ての同調回路の再調整が必要であり、お勧めはできません、 気が変わりオリジナルに戻す場合も大変です。 と言うわけで飽くまで参考に紹介をしました。 |
<実装状態> おなじみのRT-77受信部ですが、少し景色が違います。トップが5円玉のように見える7本の真鍮筒がお分かりでしょうか、これらがソリッドステート真空管です。 大判写真 <ソリッドステート真空管の外観・構造> 真鍮パイプと引抜用のビスナットが付いたトップカバーからなります。この構造はJA3ANFのオリジナルで、「真鍮管」と名付けられています。 この大判 <真鍮管の内部> MT7ピンプラグと2.54mmピッチユニバーサル基板に組んだ回路で構成されます。 この大判 <真鍮管の内部回路(V1〜V4)> 回路としては非常にシンプルなものです。全てのFETは2SK125です。 RT-77回路イメージでの比較 <真鍮管の内部回路(V5,V6,V7)> RT-77回路イメージでの比較 |