(題名) PRC−77・テスター1丁で29Mc改造の手順 by JA3DMO (本文) テスター1台のみの測定器で、RT−841/PRC−77の29Mc改造が出来ます。 なお、この方法は動作正常のセットに限ります。不調のセットには通用しません。また、 再現性を確認しましたが、万が一、手順通りに進まないときは中止し元に戻して下さい。 それでは、安全にご注意の上、自己責任において改造を実施ください。 ■ 準備するもの デジタル・テスター ■ A39 シンセサイザーVFO の調整 1)ケースから本体を取り出し、電池とハンドセット線を接続します。 2)アンテナは接続しません。スイッチをONにします。↓↓次の *1)は省略できます。 *1)A16 J2(+)とシャーシ(−)間の電圧が9〜10Vであることを確認します。 3)ダイアルを 30.00 に合せます。 4)A11 J2(+)とシャーシ(−)間の電圧を測定します。(基準値は4Vです。) 5)その電圧を監視しながら A39 T1 を右へゆくりと廻します。電圧が上がります。 6)右廻し半回転を過ぎると電圧は5Vを越え、さらに廻すと突如3V以下に落ちます。 7)さらに廻すと電圧は徐々に回復します。 8)4Vになったところで、A39 T1 の調整を止めます。 9)MCダイアルを右に何段か廻します。すると電圧が段々に高くなります。 10)さらに右へ廻しますが、5Vを越えないように所々で A39 C10 を調整します。 11)ダイアル52.00 に廻し、4Vに A39 C10 を調整します。 12)ダイアル30.00 に戻し、4Vに A39 C14 を調整します。 13)MCダイアルを廻し、どの段も 3.5〜4.5V の範囲にあることを確認します。 14)11)と12)を繰り返し、13)をクリアします。 ■ A38送信VFOの調整 15)ダイアルを 30.00 に合せます。 16)A31 J2(+)とシャーシ(−)間の電圧測定の用意をします。(基準値は3V) 17)A38 T1 を右一杯に廻し切ります。 ↓↓少し乱暴ですが、*2)は省略できます。 *2)シャーシ内部の A37 を抜去します。 ←← 抜去の場合は最終の 23)で復します。 18)PTTを押します。3V強であることを確認します。 19)PTTを押したままMCダイアルを右へ何段か廻します。電圧が段々に高くなります。 20)さらに右へ廻しますが、5Vを越えないように所々で A38 C3 を調整します。 21)ダイアルを 52.00 に廻し、4Vに A38 C3 を調整します。 22)MCダイアルを廻し、どの段も 2〜4V の範囲に A38 C3 を微調整します。 23)PTTを開放します。スイッチをOFFにします。 ■ 改造後の確認 24)ダイアル 30.00 にて、29.000Mcの送受信ができます。 ダイアル 52.00 にて、51.000Mcの送受信ができます。 25)1Mcシフトのため、受信部と送信部のRFモジュールの調整が必要ですが、測定器 が無いのでそのままにします。パワーは殆ど落ちません、感度低下は測定器で分かり ますが、実用上は感度不足を感じません。 26)なお、受信部はハイバンドも改造済になりますが、送信部は未改造です。改造の場合 はダイアル 30.00 を 53.00 に、 52.00 を 75.00 に読み替え、 A38 T1 を A38 T2に、A38 C3 を A38 C9 に読み替え実施 下さい。 ■ おわり どうでしたか、驚くほど簡単、完璧に、29Mc改造が出来ましたでしょう。 それでは、29Mcと51Mcの2バンド運用をお楽しみ下さい。 ■ おまけ えっ、テスタもない? ・・・・ リクエスト下さい。考えましょう究極の手立てを! END