JA1ENC局 |
旭電機工業のSS化オリジナル品では入力段をトランス結合とし、検波電圧の生成とトランジスタのベースへのリンクをうまくやっていますが、球のモジュールでの単巻きインダクタの複巻き改造は大変なため、コンデンサを操り同類の構成を実現されています。(JH3FJA)
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<ENC方式バージョン1>
改良してみました。ベース入力回路は、DMO方式の2番ピンよりベースに(Cカットで)直入力し、L101のホット側は51PFでグランドに落とし、L101を4.3MHzで共振させました。
スケルチ用マイナス電圧を得る為の検波回路は、ほぼそのままとしました。
結果、やはりゲインが高くなり、エミッタ抵抗はそのままで、改良前の17dBから21dBとゲインが高くなりました。飽和出力レベルも、球ユニットと遜色ないレベルに改善されました。
本ユニットのL101側を4.3MHzで共振させましたので、L101側で同調を取ると、L101の共振で、前段T101のリンク負荷インピーダンスが高くなり、TRのベース入力レベルも高なる為でしょうか?
L101でチューンすると、ブロードですが共振点で、アンプゲインにもピークが得られます。又、(-)電圧検波回路に、TRのベースがぶら下がらなくなりましたので(-)電圧検波回路の検波出力レベルも高くなり、改良前の2倍以上になりました。
ただ、(-)電圧を得る為の検波回路を含め、インピーダンスマッチングが未だ適正ではないものと思われ、L101のチューンが、アンプゲイン最大点と、(-)電圧検波出力最大点とでは、微妙にチューンがずれます。
本改良後、選択度以外(未だ調べていませんので)の諸特性については球ユニットとほぼ遜色ない特性が得られたのではないか?と思っています。
実際、P10の5TH IFに使って見ても、球ユニットとオーディオ出力レベルに変化はありませんし、ノイズレベルが高い状態でスケルチをかけても今度はスケルチがロックする事は無くなりました。
(2004-July-03 JA1ENC)
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<ENC方式バージョン0>
製作は、入出力トランスおよび回路図中に部品番号を入れたパーツは、そのまま流用しました。 ざっとした特性は、ゲイン:17dB 消費電流:1.9mAです。(ゲインの測定は、以前のメール内容の方法です) 球のユニットの平均的ゲイン:20dBと比べると少し低いです。 飽和出力レベルも約4dB程低くなっていますのでP10の5TH IFに使うと、AFレベルが球のユニットに比べ少し小さくなります。
スケルチ動作はちゃんとしますが、ダイナミックレンジが狭いようで、外部アンテナを繋いで、ノイズレベルが高い状態でスケルチをかけると、スケルチがロックします。 もう少し時間をかけ、カットアンドトライすれば使える様になるのでは?と思いますが・・。 (2004-May-30 JA1ENC)
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