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<回路説明>
まず右上の回路図をクリックしてください。大判回路図が別ウインドウに表示されますので、本説明と一緒に眺められるよう2つのウインドウを適当に変形させ配置してください。
入力は、1つ前段のIF増幅回路の出力回路とあいまって複同調回路を構成します。前段のC103およびT101の1次側のインダクタとで1つ目の同調回路を、同T101の2次側のインダクタと自段のL101およびC101により2つ目の共振回路を構成します。2つの共振回路は前段のT101の1、2次間の相互誘導で結合しリンクされます。R101、C102Aはグリッドリミッタを構成します。V101のコントロールグリッドとカソード間は2極管と見なせダイオード動作(グリッドがアノード、カソードがカソード)します。これにより4.3McのIF信号が検波され、直列に挿入した抵抗R101により電圧降下をもたらします。この検波電流に比例した電圧はコントロールグリッドに負のバイアスを提供します。結果、4.3McIF信号の振幅が大きくなるとグリッドバイアス電圧も深く(負の大きな電圧)なり振幅制限動作をします。C102Aは検波の際の平滑容量です。
回路図にある破線で囲まれた部分がユニット化され左の写真にあるように「CAN」としてユニット化されています。( 記号「U」は Unit を意味しているようです) 使用真空管および端子のアサインを以下に一覧します。真空管5678はサブミニチュア管の中で非常にポピュラーなものです。
U101,U102,U103,U104 | 要 旨 | 備考 |
ピ ン | 1 | IF入力(ローエンド) | |
2 | IF入力(ハイエンド) | |
3 | コモングランド | |
4 | +B電源 | |
5 | IF出力(ハイエンド) | |
6 | フィラメント電源 | |
7 | IF出力(ローエンド) | |
また、CAN内部にマウントされた部品は以下通りです。
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U101,U102,U103,U104 | 要 旨 | 備考 |
真空管 |
V101 |
5678(5極管) | |
抵 抗 | R101 | グリッドバイアス | |
R103 | +B電源デカップリング | |
R104 | 出力同調回路Qダンプ | |
キャパシタ | C101 | 入力共振回路容量 | |
C102A | タンク回路温度補償 | |
C102B | 発振周波数微調整 | |
C102C | フィラメントRFバイパス | |
C103 | 出力共振回路容量 | |
インダクタ | L101 | 入力共振 | |
L102 | A電源 RF阻止 | |
T101 | 出力共振/出力取り出し | |
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