最新改定 2003-Sept-23
PRC-10A RF増幅回路
<ロケーション>   RF増幅回路ロケーション
  赤色楕円で示した位置にあります。
■クリックで大判が登場■
  第1RFボックス
  第2RFボックス
<回路説明>

 まず右上の回路図をクリックしてください。大判回路図が別ウインドウに表示されますので、本説明と一緒に眺められるよう2つのウインドウを適当に変形させ配置してください。

 「C結合単一同調増幅器回路」2段からなる高周波同調アンプです。 1段目アンプの入力は、アンテナ同調回路の出力電圧、同出力はプレートタンク回路の大きな共振インピーダンスにより得られるRF出力電圧をDCカット(C23)して取り出したものです。 2段目アンプの入力は、1段目アンプの出力そのものです。2段目アンプの出力は次段にあたるミキサに向け出力されます。
 2つのアンプの違いは、真空管の種類と+B電源へのデカップリング抵抗(R15、R17)の値ですが、後者は両真空管の動作電圧の差からくるものです。

 回路図にある破線で囲まれた部分がユニット化され上の写真にあるように「ボックス」としてユニット化されています。 左側がU3/First rf box、右がU4/Second rf boxです。 ( 記号「U」は Unit を意味しているようです) 使用真空管および端子のアサインを以下に一覧します。
 U3/1st-rfU4/2nd-rf要 旨備考
使用球1AD4 5678 5極管 
端 子E4AE5A出力同調回路可変容量 
E4BE5BRF出力 
E4DE5D+B電源 
E4EE5Eフィラメント電源 
E4HE5HRF入力 

 ボックス内にユニットとしてマウントされた部品は以下通りです。
 U3/1st-rfU4/2nd-rf要 旨備考
抵 抗R14R16グリッドバイアス 
R15R17+B電源デカップリング 
キャパシタC21C25RFバイパス 
C22C26出力同調共振 
C23C27RF出力DCカット 
C24C28+B RF阻止 
インダクタL10L12A電源 RF阻止 
L11L13出力同調コイル 

 プレート負荷である共振回路では、C60(C61)がL11(L13)の温度補償用として動作します。また、L11(L13)ではC24(C28)で高周波的に接地されたタップより更に巻き足された部分が出力電圧位相と逆位相の電圧を+B電圧に重畳し、これをスクリーングリッドに供給する事で負帰還動作させ、増幅器全体のゲイン・位相特性を改善し増幅動作を安定にしています。
 2つの真空管のヒータ電圧は、送受信切り替えを司るリレーK1の接点により受信モードに限り供給されます。+B電圧については常時印加されています。

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