●KJ4KV考案の1石代替カーボンマイク回路 ( 最新改定 2007-Aug-15, JH3FJA )
米国の古い無線機情報誌Electric Radioに投稿されたAN/ART13の解説記事に登場のトランジスタ1石の代替カーボンマイク回路を紹介します。
これがその回路、Radio Shack の#270-090 は、$2.49のコンデンサマイクロフォンエレメントです。 この回路が面白いのは、コンデンサマイクエレメント内部のインピーダンス変換用FETのソース「電流」をそのままTRのベース電流として直結で使う点で、コンデンサマイクエレメント内の回路を知ってはいても、FETとトランジスタのダーリントン接続はなかなか浮かばないものです。R2、C1は高域カット用のようです。
印刷用回路図
<試作回路>
左図は試作してみた回路です。C1とR2の位置が反転していますが影響するものではありません。PRC-10、A電圧1.2V(マイク2端子への印加電圧になります)で良好に動作しゲインも充分です。更にRFの周り込みに強いようです。各局でも追試されレポートを戴くと幸いです。
印刷用回路図
■早速JA1ENC局から試作レポートが参りました。
写真右はM35カーボンマイクエレメントと厚さを合わせ旨く送話口に座る様にパイプ材を輪切りにしたディスタンスリングが接着されています。以下はENC局からの電文です。
『 回路スピーカユニット使用のCマイク代替は、特有の篭り音が若干有りましたが、この新タイプCマイク代替は、エレメントの素性が元々良いせいかとても素直で明瞭な音してます。(C1,R2も効いてるのか?)
マイク感度は、旧タイプCマイク代替よりもちょっと低くなっています。(使用したエレクトレットの特性かも)それから、確かに、息を吹きかけた時の音は大きいですね。
小さくて薄いSPユニット、段々手に入れ難くなって来ていますので今後は、新タイプCマイク代替お勧めです。
それでは、73 』
更に、手間の掛かるユニバーサル基板の丸型カットもしない形態での製作写真も御送り戴きました。 極性切り替えはハンドセットへの配線を繋ぎを替える必要がありますが、その分製作時間は短くて済みます。
■R2,C1による特性
ちょっと回路シミュレータで計算してみました。
結果はこんな感じです