アンテナの世界      最新改定 2024.Jan.06. JH3FJA
アンテナローディング学習のための伝送線路モデルの検討

 容量冠やローディングコイルの付加によるアンテナ共振固有値の変化やそのメカニズムについて汎用的な電子回路シミュレータを用い伝送線路モデルでアンテナを表現することで伝搬遅延を軸に理解がし易い説明手段に成りえるか 検討してみたものです。

かご型フォールデッドモノポールアンテナ(その3)

 ここでは かご型フォールデッドモノポールアンテナ(その1) でのいくつかの文献からの知見をもとに 飲料用アルミニウム缶に中心導体を付加しフォールデッドモノポールスタイルとしたUHFバンドのアンテナをシミュレーションし特性を眺めています。

3バンド短縮ダイポールのローディングコイル

 Facebookのグループ:HAM Antenna Fan Libraryで投稿投げかけのあった市販3バンドローディングワイヤダイポールアンテナのローディングコイルの単体共振固有値の話題(お題)への関連検討で、2つのローディングコイルの定数を推定したものです。

2エレデルタループ+ダイポール導波器位置

 Facebookで話題になった2エレデルタループに比較的簡単に付加できるダイポール導波器の位置の違いによる指向特性についてのシミュレーション結果です。

雷誘導電圧の実態

 誘導電圧計測用の専用アンテナによる2計測場所での落雷地点からの距離対誘導電圧波形採取結果等を含む論文から主たるデータを眺めています。

かご型フォールデッドモノポールアンテナ(その2)

 ここでは かご型フォールデッドモノポールアンテナ(その1) でのいくつかの文献からの知見をもとにアマチュア無線用タワーを中心導体として用いる160mバンドのフォールデッドアンテナを設計しシミュレーションで特性を眺めています。

かご型フォールデッドモノポールアンテナ(その1)

 ここでは2つの構成のフォールデッドモノポールアンテナについて公開文献からその特性を中心にまとめています。

パラボラアンテナの近傍構造物影響解析の検討

 FaceBookのアンテナ関係のグループで刺激的な障害物を臨むパラボラアンテナの写真を添え「アンテナ近傍の電線が電波に及ぼす影響、解析できますか? ここをEMEの信号が通過するときは聞こえなくなります。電線の本数と間隔、角度、距離の問題でしょうか」との投げ掛けがありました。 開口面アンテナの近傍界にある構造物の影響、とても興味があり考察してみたものです。

スミスチャートアプリ QuickSmith へのヘルプ

 QuickSmith (An Online Smith Chart Based Linear Circuit Simulation Program) は スミスチャートの基本学習から整合回路の設計までWebブラウザ上で手頃に使える回路シミュレータです。
 R,L,C,X,同軸(伝送遅延),同軸スタブなどの回路要素(コンポーネント)を定型のラダー型に置いて行き回路を描き 逐次にスミスチャートへのプロットをしたり 周波数や構成要素の定数をスイープし軌跡を描くことが出来ます。 スミスチャート上のポインタや軌跡はネットワーク網や回路要素の定数、周波数に変化を与える度に追従表示するので学習利用に特に有効です。 このページでは QuickSmith の機能と操作をHOMEと呼ばれる画面を起点として個々に説明しています。

ブリッジコイルによる可変ローディングコイル

 センタローディングダイポールアンテナのローディングコイルのインダクタンスを変化させることで 短縮ダイポールアンテナの共振周波数の可変が可能ですが、タップ切り換え・摺動機構・コイル伸縮機構等どれも実際の可変機構(メカ)はなかなか大変です。  センタローディングコイルのインダクタンスは ダイポールの各ウイングで見た2つのコイルの各自己インダクタンスと 両コイル間の隣接結合による相互インダクタンスでなり立っていますから 相互インダクタンス分の変化を与えればアンテナの共振周波数の変化が可能な筈で、ここではこの相互インダクタンス分の変化を2つのローディングコイルをブリッジする3つ目のコイルを設け それを閉ループ/開ループと切り換えることで相互インダクタンス分を変化させる方法の可能性を検討しています。

短縮ダイポールのローディングコイル巻き方向(2)

 同タイトルの続編です。 (2)では2つのローディングコイルの長手軸を平行配置したケースを扱っています。 3種の素材コイルをワイヤモデルで作り、比較対象とする「同方向巻平行配置コイル」 と 「反対方向巻平行配置コイル」とします。
短縮ダイポールのローディングコイル巻き方向(1)

 FaceBookのアンテナのグループで センタローディングダイポールアンテナのローディングコイルの巻方向につき 2つの輻射エレメントの各コイルを相互に異なる方向に巻いたらどうなるだろう との疑問の提起がありました。 2つのコイル間の符合付結合係数に応じた相互インダクタンス分の各コイルインダクタンスへの増減は容易に想像されますが アンテナとしての比較として 「コイル部だけのヘリカルダイポールとして」、「同じ輻射ワイヤを抱いた短縮ダイポールとして」 見て診たものです。

NMHDアンテナのシミュレーション (1)

 ノーマルモードヘリカルダイポールアンテナ( Normal Mode Helical Dipole antenna )、導体エレメントの1巻きの長さ および 全部の巻き幅 が1波長に比べて十分小さいヘリカルアンテナです。 何か特別なものの様ですが、普通のヘリカルホイップを2本で構成のダイポールアンテナそのものです。HFの低いバンドに行くためのシルエット縦横比の小さな太っちょでロス少なめのコンパクトアンテナを目指す検討です。 ここでは事始めとして、巻線径・巻直径・巻ピッチを一定共通とし 巻長さ(巻幅) を変えたケースなどを行ったものです。

TYW局 長いワイヤアンテナのシミュレーション

 JA1TYW局から、水平部がうんと長いL型アンテナの輻射挙動をアンテナ解析ソフトウエアで扱えるだろうか との話題があり、もちろん扱えるのですが軽くやってみました。 水平部の長い「L型アンテナ」、L型の先端にもう1本縦エレメントを付加した「門型」、同縦エレメントに終端抵抗を設けた「門型 抵抗終端」の3種を眺めています。 なお、支持点高さや径間距離は話題の中に登場した条件に沿っています。

某3エリア局のスローパアンテナの考察

 2018年9月近畿地方を通過の台風20、21号でアンテナにダメージのあった局は多くありますが これは18m高スローパアンテナがそのタワー頂上部に在る6m9エレ八木の欠損被害で同調点を失い、タワー側に付加した短目ワイヤエレメントの追設で同調点が蘇った という某3エリア局での現象考察です。

Uボート ルンドアンテナのシミュレーション

 「ルンドアンテナ」は 1943年頃 ドイツ海軍Uボートが英国軍VHFレーダから電波探査を受けている検知のために開発された受信アンテナです。 環状化したダイポール(帯域広げの帯状)にバーチカルを2本立てた成状は海面上のあらゆる方位・仰角からの探査受けをパルス状レーダ波(パルス幅2.5uS 繰返し周波数400Hz)を可聴音としてモニタする意図に適合する特性を持たせた筈で その感じを探ってみました。 基本要素である「環状ダイポール単独」、「2本バーチカル単独」、「両者合体ルンドアンテナ」 の自由空間における特性は Uボート ランドアンテナの考察(基本編) にまとめてあります。

Uボート ルンドアンテナの考察(基本編)

 「ルンドアンテナ」は 1943年頃 ドイツ海軍Uボートが英国軍VHFレーダから電波探査を受けている検知のために開発された受信アンテナです。 本ページでは ルンドアンテナの考察として「環状ダイポール単独」、「2本バーチカル単独」、「両者合体ルンドアンテナ」の順で各要素の特性を考察しています。

Uボート ビスケークロスアンテナのシミュレーション

 ビスケークロス(Biscay Cross)は Uボートが英国軍レーダからの探査を検知のために使ったアンテナです。 英国軍ASV MKUは 波長1.7m( 実範囲185〜215MHz )の海上探査レーダで 1〜36マイルの探知レンジを持ち1940年11月30日にはビスケー湾においてドイツ海軍U71の探知・攻撃に成功します。 ドイツ軍は急遽材木と電線でASV電波検知用の臨時アンテナを作り Uボート水上航行においてブリッジに仮設する運用で探知行動を検知する機能を持たせます。 本Webページは ビスケークロスアンテナの特性をシミュレーションしてみた結果です。

5/8λグランドプレンアンテナのシミュレーション

 JH6LAV局からの話題提供に関連し実施しました。 VHF、UHFのようには輻射中心位置の地上高を上げられないので低仰角中心の特性は得難いです。
共通辺を持つ矩形反対巻コイル

 横浜旧軍無線通信資料館掲示板に今まで見たこともない不思議な形状のコイルが使われた旧日本陸軍のAM送信機が紹介されていました。 それは可変周波数発振段のもので 反対巻きの対コイルになっており共通辺は直流的にも共通なのです。 身近に矩形断面の帯板コイルを扱える電磁界シミュレータがないので ワイヤモデルモーメント法のアンテナシミュレータを使い 一体何を意図してこのような不思議な構造を採ったのか探ってみたものです。
半波長 端給電アンテナの検討

 移動運用での40mバンド用のアンテナとしてダイポールより給電位置が低く設置が楽そうな 半波長エンドフェッドアンテナの特性を検討したものです。 電圧給電になりますので送信機の50オーム出力系を直接には繋げないので整合についても含めています。
陸軍 操縦訓練無線機 アンテナ出力系の考察

 練習機 赤とんぼ へ向かい訓練指令を送っていた無線機のアンテナ出力回路の考察、アンテナ特性のシミュレーションを行ったものです。
5/8λ+5/8λダイポールアンテナのシミュレーション

 片ウイング5/8λの大きな(長い)ダイポールのシミュレーションをやってみたものです。
アンテナ系での静電気由来ノイズ (その1)

 「アンテナ系での受信ノイズ」に関し静電気が何かしらの悪戯をすることは多くの方が経験しています。遠方のいわゆる空電ノイズとは違う自分のアンテナ系で生じる受信ノイズ現象を 少し堀り下げてみたものです。 適当な邦訳用語がないようなので 静電気由来ノイズ としていますが 「プリシピテーション・スタティック・ノイズ(precipitation static noise)」 と呼ばれているものです。
車ボディーを活かした7MHzバーチカルアンテナのシミュレーション

 JH6LAV局が実験計画中の軽自動車ボディーを地線風に活用した7MHzバーチカルアンテナを検討したものです。 地線を車ボディー屋根上に沿わせボディーと容量結合させた形態、および 車ボディーを地線にしてしまう形態 の2つのシミュレーションを行っています。
チューナブルバーチカルアンテナのシミュレーション検討(その1)

 昨年(2016年)、JA6REX局らが V633KS&V633ZH で使用した Crank IRアンテナ は非常に興味がありました。 最近、FaceBookで話題にのぼり、シミュレーションを始めました。 (その1)では、1/4波長バーチカルのラジエータを折り返した「フォールデッドバーチカル」の感じを掴むため、キチンと半分を折り返したスタイル(電気接続的には閉じていない)のものを扱いました。 ここでは、1/4波長バーチカルのラジエータを折り返し物理寸法1/8波長としたバーチカルアンテナを 「フォールデッドバーチカル」と、また、加えラジアルに対しても折り返し物理寸法1/8波長としたバーチカルアンテナを 「フォールデッドL型バーチカル」 と呼んでいます。
チューナブルバーチカルアンテナのシミュレーション検討(その2)

 (その2)では、ラジエータとラジアルを込み込みで1つの電気的に閉じたループ状とした 「フォールデッドL型ダイポール」を検討しています。 2線幅の大きな巨大平行フィーダによるフォールデッドダイポールをL型に曲げた感じのもので、共振周波数固有値、低高調波周波数での可能性があれば 「閉じたフォールデッド系が持つ高目の給電インピーダンスと帯域の広さは多バンドチューナブルアンテナとして有利な要素かも知れない」 って発想です。
50MHzハーフスクエアーアンテナの特性シミュレーション

 ハーフスクエアーアンテナは1波長ループの半分だけの形態を持ち大地側の鏡像とともに1波長ループを形成するような動作をするアンテナです。 日本ではポピュラーではありませんが海外では古くから関連記事が存在しています。 多連にした形態のものを含めシミュレーションしたものです。
防砂壁への仮設想定ビバレージアンテナのシミュレーション(その1)

 長い砂浜の海岸線を見ると「ローバンドアンテナの実験ができるなぁ」 と思うアマチュア無線家は少なくはないと思われます。 思いつくのはビバレージアンテナ ですが 少し掘れば海水で湿潤状態であり極めて導電率が高い反射しやすい特性をもちビバレージアンテナとの相性は良くないとされてます。 水際は どう相性が悪いのか、同じビバレージアンテナモデルで導電率、誘電率の異なる4種類(平均的な土壌の層、湖のように淡水で満たした層、海のように海水で満たした層、乾いた海砂の層) での指向特性、周波数インピーダンス特性、同ゲイン特性、同SWR特性の違いを見ています。
防砂壁への仮設想定ビバレージアンテナのシミュレーション(その2)

 (その1) の結果より、海水による反射はビバレージアンテナにとっては非常に辛い要素であることが分かりましたので、その影響から逃れた 「2エレ微小ビバレージアンテナ」 を考えたものです。
基本の1ループは横長四角形、長辺はビバレージ氏発明のビバレージアンテナの1波長やそれ以上の長さに比べ極端に短くとり、ゲインと反射による乱れは妥協、多エレメント化は基本の1ループの長辺を天空からみて一直線に並べる様に複数ループを配置しています。
防砂壁への仮設想定ビバレージアンテナのシミュレーション(その2 補足)

 (その2) の補足として 「2エレ微小ビバレージアンテナ」の起点とした 「単一微小ビバレージアンテナ」 の特性を掲げています。
テーパ化線路 微小ビバレージアンテナのシミュレーション

以前 検討した微小ビバレージアンテナ から線路部をテーパにしたもので ゲインは小さくなっていますが設置高さや大地の伝導度を選ばない自由さがあります。
陸軍94式4号甲 無線機 アンテナ特性シミュレーション

 横浜旧軍無線通信資料館掲示板に陸軍94式4号甲 無線機の紹介があり、空中線装置の仕様が分かりました。 空中線は地表付近に低く展開し、電離層による反射波が真下に向け放射されるように考慮された 近垂直放射空間波(NVIS)伝播による近距離通信を踏まえたものであるらしく、送信可能周波数の上下限(5Mc、900Kc)での輻射特性のシミュレーションを行ったものです。
多巻ループアンテナの巻形態による特性比較

 中短波の受信用多巻ループアンテナにおける2つの巻線形態 「ソレノイド巻き」 と 「スパイラル巻き」の特性をシミュレーションで比較したものです。
ループアンテナだけで構成の方探アンテナ

 軍用のホーミングアンテナの中には無指向性アンテナ部を持たずにループアンテナの出力信号を簡単な受動RF回路だけで処理しカージオイド型指向特性を得る方式構成のものがあり その原理、動作の考察です。
昔ながらの自動車ルーフトップアンテナを診てみる

 昔、自動車の屋根のトユにマウントするアンテナ基台と 2mホイップや6mホイップで FMでのQSOが楽しめました。 あの頃 SWR最小をただ一つの指標に調整していたわけですが、車両影響込みでの指向特性ってどんな感じであったのかシミュレーションしてみました。 車部分はマツダCX-5 の寸法に沿ってます。
21/28MHzAWXアンテナのシミュレーション

 JA2AGP局より AWXってどんな特性になるのでしょうか、とのお話があり やってみたものです。
USS George Washington, CVN-73 アンテナ群

 ジョージワシントン@横須賀港です。 ブリッジ部に設置の沢山の種類のアンテナが見られます。
4NEC2 Geometry Builder について

 アンテナ解析シミュレータ 4NEC2 の Geometry Builder は手間の掛かるワイヤグリッドの座標データを簡単に生成できるユーティリティで これを説明しています。 赤い握り手のハンマーが起動アイコンですが、見えてない方は \4nec2\exe にある build.exe を実行すると入力画面が現れます。 7種類のワイヤグリッド図形入力画面は種類に対応した固定のファイル名前が自動で付き 4NEC2 の一回前の作業ディレクトリに生成ファイルが保存されます。
役立つリンク

Monopole Antennas
アメリカ海兵隊のアンテナハンドブック
近傍界/遠方界
4NEC2 アンテナシミュレータ
NEC visualization, optimization and sweeping tool
柱の座屈荷重計算
Wire Antennas for Ham Radio / Iulian Rosu YO3DAC / VA3IUL
Online Mathematics Editor
Navy Radio Antennas & Antenna Hardware



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